浅田 允

船の一生に寄り添う新しいビジネスを構築

2004年4月入社

浅田 允

営業本部 国内営業部 営業グループ (兼) 装置事業ユニット

Brief Personal History

《(新)営業本部 国内営業部 営業グループ (兼) 装置事業ユニット 課長》
《(旧)営業第3部 課長》

広島県福山市出身。神戸商船大学(現・神戸大学海事科学部)海洋電子機械工学課程を卒業後に入社。装置製造部に配属されたが、2年半で営業に異動。四国地区・中国地区の担当営業を経て、2015年に東京支店へ。2020年2月、営業第3部の設立とともに岡山に戻り、新造船だけでなく、就航船における新しいビジネスの構築に取り組んでいた。2021年2月からは組織再編にともない、これまでの業務に加え、新たな分野へも挑戦する。

この業界とナカシマプロペラを選んだ理由は?

福山港の近くに実家があり、物心つく前からたくさんの船を見て育ちました。釣りが好きでしたし、子ども心に、将来は漁師になるか、何か船の仕事をしたいと思っていました。それで神戸商船大学に進学したのですが、ナカシマプロペラの採用試験を受けたのは、ゼミの担当教授の強い薦めがあったからです。私の適性を見てくださったのでしょう。教授はもう亡くなられましたが、開学祭当日の朝に採用通知が届き、その足で報告に行くと、本当に喜んでくれたのを今でもよく覚えています。

実際に入社してみてどうでしたか。

新入社員研修後に配属された装置製造部では、サービスと製造を学びながら、1年目から製造スタッフとして組立工程を仕切っていたのですが、入社前に自分が思い描いていたメーカーの姿とは違いました。最新鋭の設備で最先端の技術を研究しているイメージでしたが、実際は職人気質な社員もいますし、それぞれのやり方で仕事を進めていくので、何もわかっていなかった新人の私は、自分の価値観に合わないと感じながら、やみくもに突っ走っていた気がします。当時の私は、目標を見失っていました。

浅田 允

営業への異動は突然に?

あとで聞いたところによると、いずれ営業にという話は研修のときからあり、まずは製造で勉強をとの意図があったようです。入社2年半で突然の異動ではありましたが、ずっと営業向きだと言われていましたし、私自身はあまり驚きませんでした。造船が盛んな四国地区・中国地区の担当営業になり、週の大半を出張して、造船所や船主などの取引先をまわる生活に変わりました。

営業職になり、気持ちに変化はありましたか。

20代を振り返ってみると、これが本当にやりたいことなのかと悩んだり、目標が見えてこなかったりと、仕事を楽しめないでいました。そんな中で営業に異動になり、たくさんのお客様と接する中で、少しずつ意識が変わったように思います。今も酔うとすぐに「同じ釜の飯」と言いますが、先輩・後輩に関係なく、私にとって、ナカシマプロペラの製品に関わるすべての人が「同じ釜の飯を食う仲間」です。どんなに素晴らしい製品をつくっても、売れなければ会社は成り立ちません。営業を担う自分たちが頑張ることで、大切な仲間の生活を守りたい。その責任感が仕事のやりがいにつながっています。

東京支店では、どのような営業を?

結婚してしばらく経って岡山に家を建てたのですが、その1年後に東京支店に異動になりました。当社の主な取引先は、造船所、船主、業界でオペレーターと呼ぶ運航会社です。その中で東京支店が担当するのは、大手の船主とオペレーターです。

新設された営業第3部について教えてください。

営業第3部の設立を機に、東京支店から岡山本社に戻ってきました。2020年2月にできたばかりの営業第3部は、省エネ機器・L.P.Eを扱っています。L.P.Eはナカシマプロペラがつくった造語で、Lifecycle Propulsion Engineeringの頭文字を取っています。これまでのメーカーの仕事は、新造船にプロペラを製造販売して終わっていましたが、推進力維持のため就航船に追設する省エネ付加物をはじめ、船の一生に寄り添った新たなビジネスを構築することが、この部署の役割です。ほかの営業部のような取引先の担当がなく、どこに営業をしてもいいと言われています。

営業職の大変なところはどこですか。

2007年からずっと営業職ですが、この仕事は自由です。それが魅力なのですが、誰からも管理されず、自由であるがゆえに、“管理なき管理” が必要となります。自由にさせてもらえるだけの信頼を得て、実績も上げなければなりません。
営業第3部は取引先の担当もなければ、部の売り上げ目標もありません。会社の中で一番自由な部署だからこそ、これまでのように個人で動くのではなく、組織プレーで結果を残したいと考えています。

実現させたい目標は?

今が変革のときだという意識を会社全体で共有していますが、私自身も、変化の年はチャンスの年になると確信しています。具体的には、プロペラに推進性能以外の第3の価値を生み出すこと、製品だけに目を向けるのではなく、業界や船の乗組員の目線に立って、簡素化、合理化、改善を進めることが目標です。造船業界、海運業界の未来のために、変わらなければなりません。社内での取り組みはもちろんですが、船主、機器メーカー、乗組員などと意見交換する機会を持ちながら、業界全体を良くしていきたいです。

未来の後輩にメッセージを。

当社に入社した瞬間から仲間です。先輩だから後輩だからは抜きにして、今を共に乗り越え、新しい環境をつくりたいと思っています。とりあえずやってみる、チャレンジする精神を持った学生のみなさん、入社して私の“仲間”になりませんか。

浅田 允
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