藤本 浩史

船舶の推進力を左右するプロペラを設計

2016年4月入社

藤本 浩史

エンジニアリング本部 プロペラ・ESD設計部 設計1グループ

Brief Personal History

《(新)エンジニアリング本部 プロペラ・ESD設計部 設計1グループ 係長》
《(旧)プロペラ・ESD設計部 設計1グループ》

岡山県総社市出身。徳島大学機械工学科を卒業後に入社。主に国内外の造船所を担当し、プロペラの設計及び図面の作成を行っている。

ナカシマプロペラを選んだ理由は?

地元岡山が好きで、地元企業で働きたかったことが第一の理由です。ナカシマプロペラのことは、叔父が務める会社として名前だけは知っていましたが、詳しく調べたのは大学に入ってからです。企業サーベイを行ううち、ナカシマが確固たる強みを持ち、船舶用プロペラでトップレベルのシェアを誇る企業であること、岡山にいながらグローバルに働くことができることにも魅力を感じました。
会社説明会に参加し、実際に社員の話を聞く中で、会社の雰囲気にも好感が持てたので志望しました。

入社前に不安はありましたか。

仕事のペースについていけるのかという不安はありました。実際、プロペラ・ESD設計部に配属後1カ月ほどで自分の担当を持つことになり、初めは戸惑うことも多かったです。前任者の先輩の全面的なサポートがあり、徐々にできることが増えて、仕事にも慣れることができました。

藤本 浩史

仕事の内容について、詳しく教えてください。

プロペラ・ESD設計部のESDは、Energy Saving Device(省エネ付加物)の略です。大小さまざまなプロペラや省エネ付加物、つまりプロペラに付属する省エネ装置の設計開発がこの部署の業務です。
部全体で24人、その中に1、2、3のグループがあり、さらに造船所ごとに、一人ずつ担当が分かれていて、私は配属後1カ月ほどで担当させていただいたお客様を、今も継続して担当しています。
プロペラ・ESD設計部は、プロペラの形状やESDの設計を見直すことで船舶の推進性能を向上させる重要な役割を担っていて、プロペラの設計と図面の作成が私の主な仕事です。

最近、一番大変だった仕事は?

2019年から2020年にかけてのプロジェクトで、担当する造船所の仕事ではなかったのですが、海外の造船所が海岸警備隊に納める船のプロペラの設計を依頼されました。お客様の要求が厳しく、商船ほど実績がないため検討事項も多くなり、何度もCFD(数値流体力学)解析を行って、要求される推進性能を実現させましたが、長い時間と労力を費やしました。
船のスクリュープロペラは、プロペラ翼に働く揚力を利用して非常に効率よく推進力を発生させますが、同時に、キャビテーション現象に注意が必要です。キャビテーション現象は、空洞現象とも呼ばれ、水の中に気体の泡が発生する現象ですが、これにより推力が減少したり、騒音・振動が発生したり、さらにはプロペラ表面を腐食したりするため、キャビテーションのリスクを低減し、且つ高効率なプロペラを設計するには、CFD解析が欠かせません。
1つのプロジェクトをやり遂げたときに得られる達成感は仕事のやりがいにつながり、その中でも苦労したプロジェクトほど思い出にも残りますね。

自身の成長を実感したエピソードは?

前任者から引き継いだ当初、お客様は前任者に連絡して依頼をし、実務だけを私が担当していましたが、いつからか、相談事や依頼が直接くるようになりました。人とのつながりを大切にしていますが、やっと気軽に相談してもらえる関係になり、お客様からの信頼を得られたことが実感できて、本当の担当者になれた気がしました。

入社後、英語を使う機会が増えたそうですね。

海外の造船所の設計や営業の担当者から英文でメールが届きますし、時には電話もかかってきます。仕様書も英文で届くので目を通します。英語を必要とすることは多く、業務に関連した海外出張や短期滞在なども経験したいので、社内制度を利用して、英会話講座を受講しています。通信教育でもTOEIC対策の講座を受講し、ハイスコアを目標にがんばっています。

今後のビジョンは?

仕事では、さまざまな研究開発の仕事に携わってみたいです。直径10mを超える大型プロペラの設計も経験しましたが、プロペラの設計一つとっても、ほんの少しの違いが大きな変化を生みます。プロペラ・ESD設計部の仕事を通じて「自分はコレ!」というものを見つけて、伸ばしていきたいです。
プライベートでは、趣味の単車に乗ったり、家族と過ごしたり、週1、2日は社会人サッカークラブで活動しています。これからも仕事とプライベートのメリハリは大事にしたいと思っています。

藤本 浩史
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