メッセージ

プロペラメーカーから最適創造カンパニーへ
求めるのは、大きな変革期に共に挑戦できる人

中島 崇喜

代表取締役社長

ナカシマプロペラは、これまでの採用方法を変えていきます。

2021年度の新卒採用は初めてコロナ禍で進められ、当社でもオンライン面接を導入し、希望者には、すべての選考プロセスをオンラインで行いました。

非対面のオンライン選考には、メリットとデメリットがあります。最大のメリットは、従来の岡山や瀬戸内エリアを中心とした採用活動ではなく、全国はもとより、海外留学中の学生にもアプローチできることです。

しかし、オンラインだけでナカシマプロペラの仕事を深く知ってもらうのは難しいと感じています。来年度以降、コロナの状況が落ち着けば、役員面接は直接会って行い、学生には、できるだけ工場見学に参加して、実際に製品を見てもらいたい。直径10mを超える大型プロペラの迫力や、工芸品のような美しさを、間近に見て触れてほしいです。

また、選考プロセスの見直しに加え、今後は職種を限定せず、広く採用します。

海外企業との取引が多く、ベトナム、シンガポール、フィリピン、中国に現地法人があるため、海外営業の募集が中心でしたが、これからは文系・理系にこだわらず、優秀な人材を採用し、新人社員研修後に本人の希望も考慮し、適した部署に配属します。

理由はシンプルです。「海外企業と仕事がしたい」「グローバルに活躍したい」という希望をかなえる部署が営業部だけではないからです。経営企画、財務、品質管理、設計など、さまざまな部署の社員が海外出張を経験し、日常的に海外企業とやりとりをしています。ナカシマプロペラにとって、国際市場での競争力強化は不可欠ですので、ぜひグローバルなビジネスの舞台で、存分に力を発揮してください。

ナカシマプロペラは、一品受注生産で船舶用プロペラを製造し、外航船向けの大形プロペラでは国内シェアほぼ100%、世界シェア30%を誇ります。確かに大形プロペラは年間400基を生産する主力製品ですが、当社の業種が非鉄金属製造業に分類されるため、学生には、仕事内容が製造に限定された企業だと伝わってしまうようです。

例えば、外国語学部で学んだ英語や中国語のコミュニケーション力は海外営業に欠かせないスキルですし、ITやICTの専門知識は、工場で進めているIoT化や、CFD(数値流体力学)を用いた開発にも生かせます。幅広い職域でキャリアプランが描ける会社だと自負しています。

特設ページPropelling Vision 2026は、ナカシマプロペラが目指している方向や考え方、フィロソフィーを通して、製品に対する想いを伝えるために開設しました。2026年の100周年に向けて「推進性能の最適化をめざして」をビジョンに掲げ、プロペラメーカーから最適創造カンパニーへと大きく変わろうとしています。

世界の貿易を支えている外航船の30%には当社のプロペラが使われています。一品受注生産で新造船に最適なプロペラを納めることは、もちろんベースにありますが、就航船の推進性能を最適化する製品やサービスを提供することで、消費燃料削減が実現でき、世界全体の問題であるCO2排出削減にもダイレクトに貢献できます。

具体的には、就航船の運航状況をモニタリングし、船舶性能を向上させる省エネ付加物(ESD)を追設したり、解析して、運航状況とマッチングしていなければ、再設計して新たに造り交換したりと、船のライフサイクルに合わせて性能を最適化する開発には終わりがありません。

さらに、新素材の研究も重要なプロジェクトだと考えています。現在のプロペラ素材は鋳造された銅合金ですが、5年以上前から開発を進め、製品化した新素材CFRP製のプロペラは振動が抑えられ、カーボンファイバーの中にセンサーを埋め込んでプロペラ自体をモニタリングできるなど、大きな可能性を秘めています。

当社は1926年の創業以来、失敗を恐れず、挑戦を続けてきました。2008年に制定したブランドスローガン“We Go Beyond”は、まだ誰もしていないことを、まだ誰もできないでいることを実現したいという、私たちの強い意思を表しています。ナカシマプロペラが大きく変わろうとしている今、共に挑戦したい、一緒に変えていきたいというグローバル人材を迎えたいと、心から願っています。

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